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不動産投資活用、迷ったらココ!

あなたが近所のおコメ屋さんでコメを買うとすれば,代金はその場で払うのが普通です。
先物の場合は,9月決済の場合,7月に約定しようと,8月に約定しようと,決済は9月です。
したがって,先物の値段には先物を買った日の現物の値段に加え,決済される9月に取引されると予想される現物の値段に対する「読み」が含まれているといえます。
また先物特有の取引として,今回の例のように,8月に先物を買って決済の9月までに十分先物が値上がりした場合,決済を待たずにその先物を先物マーケットで売って利益を出すことも可能になります(先物の反対売買によるもの)。
また,先物の場合,先程簡単に触れましたが,決済日は3ヵ月ごとに決まっており3,6,9,12月が普通です。
この例では,9月決済の先物と,12月決済の先物の2つの例が示してあります。
さて,実際にはどんなものが先物で取引されているのでしょうか。
日本では,先物で取引されるものは極めて限られていますが,米国では,いろいろなものが取引されています。
代表的なものは,先程の麦,トウモロコシ,石油,冷凍オレンジジュース,豚,豆,金,銅等の商品先物(コモディティ・フューチャー)があります。
また,金融先物(ファイナンシャル・フューチャー)では,財務省証券,ユーロ金利,株式指標先物など様々なものがあります(エディ・マーフィーが2人の東部エスタブリッシュメントをラストシーンで破産に追い込んだのはこの冷凍オレンジジュースの先物取引を通してでした)。
さあ,気候が不順で作柄が悪かった場合の例はわかりました。
では,豊作だった場合はどうなるのでしょうか。
もう一度コメの例で見てみましょう。
1993年の暮れ頃から,国産米の値段が本格的に上がりましたが,コメを生産しているあなたは94年の夏の終わりには,逆に猛暑の影響で94年は大豊作であるという結論に達したとします。
コメの値段は,まだ93年の夏に比べると倍近い値段が付いています。
あなたはあなたのコメが収穫になる9月の終わりに決済を迎える先物を売ることを考えます。
そうすれば,今10キロ,2,000円で先物を売ることができ,仮に豊作のニュースが伝わり,実際のコメの値段が去年と同じところまで下がったとしても,今の値段での利益を確保できるからです。
具体的に図を用いてご説明しましょう。
この表から,おわかりのように,9月決済の先物の8月末における値段は2,000円ですから,もし今(8月末に)9月決済の先物を売っており,9月にコメを実際に配達すれば10キロにつき2,000円か貰えるということになります。
この例では,実際のコメの値段は,9月末には1,200円まで下がったことになっていますので,コメを生産しているあなたは先物で2,000円の売りを建てていたおかげで,10キロにつき800円の損をせずにすんだということになります。
このように,先物を売ってこれから収穫されるコメの値下がりを防ぐ先物の使い方を,「ヘッジ」といいます。
このように穀物の先物は,実際に穀物の生産に携わっている人達によく利用されているわけですが,同時に金融関係の人達もよく参考にしています。
なぜならば,穀物の値段は通常物価に大きく響いてきますので,金利を見ている人達も穀物の先物の値段には注意を払わざるを得ないわけです。
穀物のみならず,例えば1980年代の初めは,2回のオイルショックを経験し,インフレの指標として,石油の先物が金利に与える影響が非常に大きかったことから,債券の取引をしている人達は,毎日石油の先物取引を一喜一憂しながら見ていたものです。
さて,いままでは割とわかりやすい,物の先物でしたが,これからは金融先物を説明しましょう。
日本の金融先物の代表は,国債の先物と日経平均株価指数(通常,日経平均,または日経ダウなどと呼ばれることもある)の先物ですが,ここでは日経平均株価指数の先物を使って説明します。
日経平均株価指数の先物というと,いままでのコメと比べてわかりにくいと思いますが,日経平均株価指数という株式相場の動きを表す指数があり,その指数の先物が日経平均株価指数先物だということです。
もう少し説明しますと,日経平均株価指数は225銘柄の株価を使って株式相場を指数化したもので,株式相場全体の指標となるものです。
このように,完全ではありませんが,日経平均株価指数は株式相場全体を表すように設計されていますので,この先物を使って保有する株式の値下がりをヘッジすることが可能になるわけです。
また,この保有する株式全体を指して,ポートフォリオと呼びます。
なお,ヘッジに際し,いままではコメの先物を10キロ売るとか買うとか考えましたが,ここでは日経平均株価指数先物を5億円分または10億円分売ったり買ったりするというように考えます。
さて,日経平均株価指数先物の具体的な使われ方は様々ですが,ここでは一番代表的な使われ方についてご説明しましょう。
まず,あなたはある投資顧問会社のファンドマネージャーだとします。
あなたは日本株の運用担当で,500億円を1人で運用しています。
500億円といえば大金ですが,大手の投資顧問会社では1人のファンドマネージャーが大体1,000億円から500億円のファンドを運用していますのでそれほど並外れた金額でもありません。
ただし,500億円といえば東京株式市場にとってはかなりのインパクトがあります。
今,仮に,東京証券取引所に上場している全株式の株価の算術平均(単純平均)が1,000円だとします。
1994年はあまり株式市場にとって良い年ではありませんでしたので,ほぼ毎日の出来高は3億株から5億株の間でした。
したがって,今,仮に5億株取引があったとしても,毎日の取引額は5,000億円にしかならず,500億円といえば取引高の10%にもなります。
この結果,もしあなたがすべての株式を売却したいと思っても,マーケットに対し自分の持っている株式が多すぎるため,売りの注文を出せば,自分でマーケットを崩しかねず,売るに売れない状態にあるといえます。
また,日本の銀行や大手の生命保険会社,信託銀行等は,兆の単位で株式を持っていますから慎重に売買しないと,思ったような運用成績を残せないことにもなりかねません。
このような場合に重宝なのが先物なのです。
例えば,ファンドマネージャーのあなたは,調査部とのミーティングでこれから株価が下落するという確信を持ったとします。
できれば,なるべくたくさんの株式を売却し,現金比率を高めておきたいと思います。
そうすれば,仮に株価が下落しても,損をせずに済みます。
しかし,先程説明したようにまとまった売りの注文を出せば,自分で自分の首を絞めることになりかねません。
そこで,先物を売ることによってある程度の「ヘッジ」をしておこうということになります。
ではこの「ヘッジ取引」がどのように行われるか,実際に計算をしながら見てみましょう。
前提として,あなたの運用する500億円のポートフォリオは日経平均株価指数が1%下がれば1%損が増えるものとします。
つまり,あなたのポートフォリオは日経平均株価指数と全く同じ動きをするという前提です。
また,先物および現物の取引コストは計算に入れません。
現在の日経平均株価指数は2万円です。
まず,日経平均株価指数先物を2万円で250億円売り建てて,半分ヘッジをかけることにします。
日経平均18,000円と16,000円のケースは,現在の日経平均20,000円に対しそれぞれ10%下げと20%下げの場合を想定しています。
この表からも,おわかりのようにヘッジをしない場合に比べ,ヘッジをした方が損を半分にできます。
ここで,当然,なぜ半分しかヘッジしないのか,という疑問をもたれる方もおられると思いますが,相場の世界というのは「一寸先は闇」の世界というわけで,今回は予想通り相場が下がるという設定になっていますが,逆に相場が上昇した場合はヘッジをかけただけ損を出します。

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